モエラキビーチにはモエラキボルダーと呼ばれる丸い大小の奇石があります。
19世紀には小さなものも多くあったのですが、人々が持ち帰ってしまったとようです。
現在は容易に運べない重さ何トンもある巨石が50ほど見ることができます。
この不思議な球体であるモエラキボルダーズは自然によって作られました。
人間が加工したとか、不法投棄されたものではありません。
科学者の調べによると、この塊は約6500万年前にできたもので、海底の様々な堆積物が、炭酸カルシウムによって接着し、400万年をかけて少しずつ大きくなったものです。
本来であれば、モエラキボルダーズは海底にあるはずのものですが、長い年月を経て海底が隆起し、海岸が浸食されたことで地上に出現しました。
先住民マオリ族はこの石を「テ・カイ・ヒナキ Te Kai Hinaki」と呼んでいました。テカイヒナキとは、”ウナギを入れるヒョウタンのカゴ”という意味です。
マオリ族の伝説では、この丸石は1000年ほど前に大きなカヌー(アライテウル号)はテ・ワイ・ポウナム(グリーンストーン)を探している時に難破してしまったそうです。海岸にうちあげられた丸いウナギのカゴが今のモエラキボルダーズになったと言われ、カヌーに乗っていた何人かは、無事に上陸しましたが、夜明けとともに丘に姿を変えられてしまったと語られています。今でも周辺の丘はこの船乗りたちの名前で呼ばれています。
☆満潮時に石の近くに行くことができませんので、満潮時の時間帯は避けて訪れることをお勧めします。
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